【ギフテッド】漢字が覚えられないのはなぜ?苦手さの背景と向き合い方
「漢字が覚えられない」
「何度練習しても書けない」
「読めるのに書けない」
そんな悩みの背景には、単なる努力不足ではなく、その子なりの特性が関係していることもあります。
「苦手だからやらない!」で終わるのではなく、
どこに苦手さがあるのかを考え、漢字との自分なりの向き合い方を見つけるためのヒントを、お届けできればと思います。
「ちょっと知りたい」を、気軽に読める形で。
ringOスクールでは、
“さくっと読めるけれど、少し世界が広がる”
そんなコラムを発信しています。
肩の力を抜いて、気軽に読んでみてください◎
よくある相談「ギフテッドなのに漢字が苦手」
算数や理科はよくできるのに、漢字は本当に苦手で。読むことはできても、書くことがまったくできないんです。
こうしたご相談はとても多いです。漢字は日常生活や学校生活の中で必要になることが多いため、『なんとか身につけてほしい』と思われる保護者の方は少なくありません。一方で、どう取り組ませればいいのか、本人も嫌がってしまうし、どう声をかければいいのかわからない。そうした悩みを抱えているご家庭はとても多いです。
- 「本はたくさん読むのに漢字が書けない」
- 「好きなことには集中するのに、漢字になると手が止まる」
- 「漢字への拒絶感がすごい」
そんな悩みを抱えるご家庭は少なくありません。
ギフテッドの子どもたちは、興味のあることには驚くほどの集中力や理解力を発揮することがあります。
その一方で、苦手なことや意味を見いだせないことには、なかなか取り組めないこともあります。
そのため、得意なことと苦手なことの差が大きくなり、
「どうしてこんなにできることとできないことの差があるの?」
と戸惑う保護者の方も多いのです。
また、子ども自身も、
「漢字の練習は嫌だ」と思っている一方で、
「漢字が必要なことはわかっている」というケースは少なくありません。
だからこそ、
「やりたくない」と「できるようになりたい」の間で葛藤していることもあります。
今回は、ギフテッドの子どもたちが漢字を苦手とする背景と、その向き合い方について整理していきます。
※本記事は、ringOスクールでの実際のご相談内容をもとに構成したインタビュー形式でお届けしています。
ギフテッドの子が漢字を苦手とする理由とは?
具体的にはどういったケースがこれまでにありましたか?
書くこと全般に苦手さがあるというEさんの保護者の方からご相談を受けたことがあります。板書を写したり、提出物を作成したりすることに大きな負担を感じていて、特に漢字に強い苦手意識を持っているようでした。
ringOスクールでは、どのような関わりをしていったのでしょうか?
まずは“なぜ漢字が苦手なのか”を一緒に探っていきました。実は、漢字が苦手と言っても、その理由はお子さんによって全く違います。そのため、漢字の練習をひたすら繰り返すのではなく、パズルのような課題やゲーム感覚で取り組める活動を通して、『どこでつまずいているのか』『どんなことが得意なのか』を整理していったんです。
結果として、どんなことが見えてきたのでしょうか?
Eさんの場合は、
① 同じ作業を何度も繰り返すことが苦手だったこと
② 自分に合った漢字の覚え方をまだ見つけられていなかったこと
この2つが大きな要因として見えてきました。
「漢字が苦手」といっても、その背景にある理由はお子さんによって様々です。だからこそ、まずは「なぜ苦手なのか」を丁寧に紐解いていくことが大切になります。
Eさんの場合は、
・同じ漢字を何度も繰り返し書く学習方法に負担を感じていたこと
・自分に合った覚え方を見つけられていなかったこと
・考えるスピードに対して、書くスピードが追いついていなかったこと(処理速度の低さ)
といった背景が見えてきました。
こうした理由が整理できると、
「漢字が苦手」ではなく、「何が苦手なのか」が見えてきます。
その結果、お子さん自身も自分の特性を理解しやすくなり、漢字への苦手意識を和らげていくことにつながります。
漢字の苦手意識を和らげるための関わり
具体的には、どういった対処をしていけばいいのでしょうか?
漢字が苦手な理由によって対処法は変わります。だからこそ、まずは『なぜ苦手なのか』を整理することが大切です。
たとえばEさんの場合は?
Eさんの場合は、何度も同じ漢字を書く学習方法が合っていませんでした。また、視覚的に物事を捉えることが得意なお子さんでもありました。そこで、漢字をパーツごとに認識する練習から始め、自分なりの覚え方を一緒に考えていきました。パーツ認識に慣れてきた後は、『忘れやすい漢字』『間違えやすい漢字』をピックアップし、覚え方を考えたうえで、1週間後に確認するという練習を重ねていきました。
変化はありましたか?
ありました。もともとは学校の漢字テストで数点程度しか取れなかったのですが、1年後には90点以上を取れることも珍しくなくなりました。
もちろん、急に漢字が得意になったわけではありません。書くことに対する苦手さもまだあります。そのため、学校では合理的配慮を受けたり、自宅学習ではタブレット端末を活用したりと、負担を減らす工夫も並行して進めています。ただ、『自分なりの覚え方』を見つけられたことで、以前ほどの苦手意識はなくなり、自信を持って取り組めるようになっていったんです。
どこで理解が深まるのか、どんな方法なら取り組みやすいのかは、お子さんによって異なります。
また、すべての苦手を克服することだけが正解でもありません。
時には、合理的配慮やICT機器などの力を借りながら、お子さんが学びやすい環境を整えていくことも大切です。
だからこそ、その子の特性を踏まえながら、試行錯誤していくことが重要になります。
家庭でできること|まずは「なぜ苦手なのか」を一緒に考える
親としてどう関わっていったらいいのでしょうか?
『なぜ苦手なのか』を一緒に考えることだと思います。やみくもに練習量を増やしたり、『もっと頑張りなさい』と伝えたりすることは、あまり良い結果につながらないことも少なくありません。それよりも、
『どこが難しいんだろう?』
『どうして嫌なんだろう?』
『本当はどうなりたいんだろう?』
と、苦手さや必要性を一緒に整理していくことが大切です。これは、近しい関係だからこそできることだと思います。
つい教えようと、やらせようとしてしまいそうですよね。
もちろん、漢字を覚えてほしいという気持ちは自然なことです。
ただ、お子さん自身も、
『漢字が必要なことはわかっている』
『できるようになりたい』
と思っているケースは少なくありません。
だからこそ、『やりなさい』と伝えるだけではなく、
『この子はなぜ苦手さを抱えているんだろうか?』
という視点で関わることが大切だと思います。
親としてどう関わっていったらいいのでしょうか?
『なぜ苦手なのか』を一緒に考えることだと思います。やみくもに練習量を増やしたり、『もっと頑張りなさい』と伝えたりすることは、あまり良い結果につながらないことも少なくありません。それよりも、
『どこが難しいんだろう?』
『どうして嫌なんだろう?』
『本当はどうなりたいんだろう?』
と、苦手さや必要性を一緒に整理していくことが大切です。これは、近しい関係だからこそできることだと思います。
保護者の方は、お子さまにとって最も近しい存在です。
だからこそ、漢字を教える人になること以上に、「一緒に考える人」であることが大切なのかもしれません。
敵になってしまうのではなく、
お子さまと同じ方向を向きながら関わっていく。
その安心感を積み上げていくことは、保護者だからこそできることであり、
お子さまがもっともほしいものだと思います。
まとめ|「漢字が苦手」の理由を一緒に探していく
漢字は、生きていく上で重要な学習のひとつです。
「なんとかできるようになってほしい」
そう願う保護者の方の気持ちも、とてもよくわかります。
一方で、大切なのは無理に頑張らせることではなく、お子さまが少しでも前向きに取り組める方法を一緒に考えていくことです。
とはいえ、その方法を見つけるのは簡単ではありません。
ご家庭だけで抱え込む必要はないと思います。
学校の先生に相談してみる。
学習支援や合理的配慮について検討してみる。
外部の支援機関を活用してみる。
そうした選択肢もあります。
ringOスクールでも、お子さまの特性や学習状況を整理しながら、
「どうしたら取り組みやすくなるだろう?」
「どんな方法なら力を発揮しやすいだろう?」
を一緒に考えるお手伝いをしています。
「少し話を聞いてみたい」という段階からでも、お気軽にご相談ください◎

